浪人仁さんふらり日記

殺陣好きの役者にござる。拙者が興味を持った事を江戸言葉を交えながら記述致すでござる。

拙者の理想。

拙者は浪人である。
今現在、流行り病(新型コロナウィルス)のおかげで名実ともに浪人である。
侍の世で言う浪人とは職を失い困窮した挙句、悪い奴らとともによからぬ事に手を染め非業の死を遂げるのがお決まりである。
腕に覚えがあれば剣術道場の道場主や大店の用心棒をする者もいる。すっぱりと侍を捨て百姓、商人、職人になる者もいる。
拙者はそのどちらでもない。好きで浪人を生業としている。(役者であることはさておき。)
仕官してどこかに仕えるのは性に合わない。無論、初めからそうではなかった。あちらこちらに仕官して仰せつかった役目を果たしておった。思い返せば色々やったな~☆
世間一般何処かに仕官して仕える事が普通でありそうしてみな生活をするものである。当然それが本分だと言う事は拙者も分かっている。
だが拙者はその当たり前の事がどうにも苦手である。
良く言えば『自由人』。悪く言えば『はみ出し者』である。
自由人、はみ出し者も才あれば己の信念と理想を武器に邁進し夢を実現させる。そして『成功』の二文字を手にする。
仮に成功を収めなくともその経験を糧とし次へと歩みを進める。そしていずれ成功を収めるであろう。
さて。拙者はどうであろう。
まあ一言で言えば、

『ダメ浪人』

である!あっはっはっはっはっ

拙者がダメ浪人(自分で言うのもあれだが)であるところを申さば、
まずのんびり屋である。事を起こすのに時がかかる。ここぞという時の爆発力はそれなりに持ってはいるがなかなか炸裂しない。
極め付けは『めんどくさがり』である。

そんな拙者の得意は『剣術(殺陣)』である。腕に覚えはある。『ガマの油売り』と言う古来から伝わる大道芸も嗜むが拙者のこれはかなり自由にやっているので伝統芸能の方には叱られると思う。

以前何度か道場を開いた事がある。得意の剣術で飯を食おうと思ったのだがうまくいかない。どうやら拙者は人に手解きするのが下手らしい。それで道場はやめた。

そしてやっと重い腰を上げ、付き合いが長い者とともに面白い事を始めようと画策し準備万端始めようとした矢先!この流行り病である。
計画は一時中断。暫くは様子見となってしまった。(やれやれ)

そんな拙者にも理想はある。『志』と言った方が良いか。

『剣術世界征服』

刀を手にしたその時から今に至るまでこの思いは変わらず。
拙者の剣は『面白カッコいい!』が信条。『安全に格好よく人を斬る技』これが拙者の剣術(殺陣)であり心得である。

話が大分逸れてしまったが浪人の話に戻る。
拙者が目指す浪人像とは。
やはり長屋に住んでいる。言葉遣いは侍のそれだがお人好しでまあまあ面倒見もよい。小さな事など気にも留めずおおらかにのんびりと気ままに生きている。生業と言えば知り合いのつてで手伝いをしたり内職をしたりで食いつないでいる。たまに大金を手にすると友人知人に御馳走したりで逆に借金を作ってしまう。ここぞという時にはその得意の剣(殺陣、芝居)を振るう。
これを今の世に言い換えると。
愛想のいい近所のおっちゃん。普段何やってるかわからないけどたまに友達が来て楽しそうに騒いでる。役者さんで芝居をやってるそうだけどテレビで見た事ない。いったい何者?
とまあこんなところか。

いずれはきっと
『ほらあの人が春風さんよ。』『あの立ち回り(殺陣)が凄いって噂の!』『あの人の立ち回り(殺陣)を世界中の人が見てるんだって。』『面白くてカッコいいもんね。』
『何時もは普通のおっちゃんなのにねー。』
そう言わせて見せるでござる!

拙者小者故、拙者の目指す浪人像にはまだまだ程遠いでござるが、いつかきっと!
その思いを胸に今日ものんびり行くでござる☆
さあて、なにしようかな~( ̄∇ ̄)

では、今日はこのへんで。
また次回。
これにて御免☆
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